本のご紹介「映画の中の御茶ノ水」中村 実男 著 明治大学出版会
早稲田政経・大学院卒で2004年から明治大学商学部教授の作者が、ニコライ堂・聖橋・明治大学記念館などの建造物を中心とした御茶ノ水界隈の風景を1950年代に絞りながら紹介していて、その数は、ゆうに120本を超えている。
巻頭の昭和16年頃の地図、巻末の昭和35年頃の地図と合わせ、街の変遷に想い巡らすのもまた楽しいもの。
大学が映写されている作品のタイトルをリストアップすると
①世紀の合唱 愛国行進曲1938年 ②東遊記1940 ③大学の虎1950 ④太平洋の鷲1953 ⑤泉へのみち1955 ⑥薔薇いくたびか1955 ⑦怒れ!力道山1956 ⑧近くて遠きは1957 ⑨母と子の窓1957 ⑩打倒1960 ⑪三味線とオートバイ1961 ⑫三人娘乾杯!1962 ⑬伊豆の踊子1963 ⑭日本列島1965 ⑮日本春歌考1967 ⑯クレージーのぶちゃむくれ大発見1969 ⑰天使のはらわた名美1979 ⑱暗室1983 ⑲瀬戸内少年野球団・青春篇 最後の楽園1987⑳トットチャンネル1987 ㉑きけ、わだつみの声1995㉒ 実録連合赤軍あさま山荘への道程2007 ㉓森崎書店の日々2010 ㉔船を編む2013
そして1957年の小津安二郎監督の東京暮色では上野駅ホームで、応援団が校歌を3番まで歌っています。
また、1968年のある少女の告白 純潔では駿台祭の立て看板とポスターが映されています。
実に26本、ご参考まで。
沼尻 哲